●第82回東京箱根間往復大学駅伝競走 復路
2006/1/3 8:00
芦ノ湖〜大手町 往路5区間 108.0km復路5区間 109.9km 計10区間 217.9km
2006年箱根駅伝総括復路編。
往路編は下記のエントリで。
▼2006年箱根駅伝総括(往路編)
■2006箱根駅伝優勝校予想投票 結果発表
■箱根駅伝区間エントリー一覧表と展望
■第82回東京箱根間往復大学駅伝競走 区間エントリー発表(シード校編)
■第82回東京箱根間往復大学駅伝競走 区間エントリー発表(予選校+関東学連選抜編)
▼第82回東京箱根間往復大学駅伝競走(日本テレビ)
▼関東学生陸上競技連盟
6区
復路のスタートの6区。
2位駒澤に30秒差をつけてスタートした順天堂の長谷川清勝は、区間6位。
この区間、上位校の各選手の記録は今ひとつ伸びず、順天堂は後続との差を広げる。
山梨学院は梅本雅哉が区間3位で走り、駒澤を抜いて2位に浮上。
駒澤は藤井輝が長谷川と44秒差の区間9位と誤算で、順位を3位に落としてしまう。
この区間で区間賞を獲得したのは、なんと芦ノ湖繰上げ一斉スタートだった専修のキャプテン辰巳陽亮。
さらに2秒差の区間2位には、往路では15位に沈んだ法政の松垣省吾。
法政は、この松垣の走りでチームの順位を11位にまで上げた。
総合下位のチームが区間上位の順位を占めた6区。
これが波乱模様の復路を暗示していたのかもしれない。
復路で一気に巻き返しを計りたかった東海だが、6区に起用した石田和也は区間17位。
順位は8位のままだが、上位との差は絶望的なところまで開いてしまう。
ちなみに、東海は当日朝のエントリー変更で9区中井祥太のところに、一井裕介を入れていた。
東洋の末上哲平は区間4位で、チーム順位を5位にまで上げた。
亜細亜の北条泰弘は区間14位と出遅れ、トップとの差は4分3秒に。
この時点で亜細亜が勝つと考えた人は、一体どれだけいただろう。
7区
順天堂が首位固めに入った7区。
順天堂の7区は1年生の小野裕幸だったが、この1年生が小気味良く2位以下との差を広げていく。
区間2位のタイムできっちりと走りぬき、8区につなぐ平塚中継所では1位順天堂と2位中央との差は、2分53秒差にまで大きく開いていた。
順天堂をとらえにかかりたい駒澤だが、この区間に起用された安西秀幸は区間17位とブレーキ。
追うどころか、山梨の親崎慎吾等に抜かれ、順位を4位に落としてしまう。
中央の森勇基が区間6位のタイムで2位に上がったが、順天堂との差は大きい。
亜細亜の綿引一貴は、小野と2秒差の区間3位で5位に浮上。
他のチームと違い、トップとの差を大きく広げられることはなかったが、依然優勝圏内まではやや遠い状況。
東海大の宮本和也は、中央と同タイムの区間6位。
しかし、その後ろにいた早稲田の原英嗣が区間4位で走ったため、順位は1つ後退して9位。
復路で4人のエントリー変更を行い逆転にかける日大だが、秀島隼人が区間14位に沈み、順位を7位に落としてしまい追撃体制に入れない。
この区間の区間賞は、法政の柳沼晃太。
快走の小野を6秒上回るタイムで、法政の総合順位をシード圏内の10位にまで引き上げた。
同時に、法政はこの柳沼の区間賞で復路優勝争いでもトップに立った。
8区
首位固めを進める順天堂は、8区にキャプテン難波祐樹を起用。
序盤は快調に飛ばした難波。
8区13.2km地点の藤沢のチェックポイントでは、2位駒澤の堺晃一との差を3分25秒差にまで広げる。
順天堂は順調に差を広げており、このまま独走態勢を築くかに思われる流れだった。
ちなみに、この藤沢のチェックポイントの時点では、駒澤・堺と中央・山本亮、山梨・前岡優が並走していた。
この後15km以降、難波の失速が始まるのだが、それと同時にこの中央山本、山梨前岡の2人も、難波ほどではないにしろ失速している。
難波に異常が起こったのは15km過ぎ。
足の動きがおかしくなったと思ったら、だんだんと足元がおぼつかなくなり、フラフラと車道付近を走り出すようなことが起こる。
足に痙攣を起こした末、パニック状態となり、強くなってきた日差しの下、脱水症状を誘発してしまったようだ。
運営管理車から仲村監督が降り、水を手渡し、やや復活したようにも見えたが、完全にペースは落ちたまま。
その後も完全復活する兆しは無いまま、ペースを落としながらも何とか20kmを越えるが、後続は一気に詰め寄ってくる。
ついに残り1km、ふとももの立派な堺が難波をとらえてトップに。
さらに、中央、山梨の失速でいつの間にか3位に上がってきていた亜細亜も順天堂を交わしていく。
当然、中央や山梨が先に来ると思っていただけに、ここで亜細亜が2番手で順天堂を抜いていったのは、純粋にビックリだった。
中継所を目前にした難波は、完全に歩いたような状況になる。
山梨にも抜かれながら、最後は競歩のような足取りでなんとか中継所にたどり着き、順天堂はどうにか9区へとタスキをつないだ。
順天堂・難波(区間20位)、中央・山本(区間15位)、山梨・前岡(区間14位)と、上位チームの選手が軒並み崩れる中、この区間も総合下位チームが区間上位を占めた。
駒澤の堺が区間2位に入ったものの、区間賞はそれを29秒も上回った中央学院の杉本芳規。
中央学院は、1区で木原が中央学院初の区間賞を獲得したばかりだったが、一気に1大会で2つの区間賞獲得となった。
さらに、國學院の南智浩が区間3位、城西の五十嵐真悟は区間4位でチームをシード圏までもう少しの11位にまで引き上げた。
復路トップを走る法政は、この区間も後藤裕介が区間5位にまとめ、復路2位の亜細亜との差を2分14秒に広げた。
その亜細亜は、難波騒動で目立たないうちに、いつの間にか益田稔が区間6位の走りで2番手まで順位を上げていた。
シード権争いは10位東洋と11位城西の差が1分29秒。
この争いは、早くも決着がついたかと思われた。
9区
順天堂・難波のトラブルで、「漁夫の利」の形で首位を手に入れた駒澤。
「5連覇をするにも、運が必要なんだなぁ」と自分は既に駒澤5連覇を確信していた。
この区間、素晴らしい入りを見せたのは順天堂の長門俊介。
8区での難波キャプテンの失敗を取り戻すべく、すぐに山梨・向井良人に追いつくと、さらに前を行く亜細亜の山下拓郎にも追いつく。
しかし、山下は長門に抜かれるどころか、並走していた長門を引き離すと、トップの駒澤・平野護に追いつく。
終盤、一気に平野を突き放した山下。
山下は区間2位に37秒もの大差をつける区間賞。
2位駒澤に42秒差をつけて、なんと亜細亜がトップで最終10区につなぐ。
駒澤は平野が区間10位と誤算。
なんとか2位でタスキをつないだものの、苦しい展開になった。
順天堂は長門が区間3位で、駒澤と28秒差、亜細亜とも1分10秒差で、優勝圏内に踏みとどまった。
この区間2位は東海の一井裕介。
復路に回ったエースは、チームを6位に押し上げるが、遅きに失した感は否めない。
日体大の岩崎喬也は区間4位で、苦しむチームをシード圏内の10位に引き上げてきた。
8区である程度の決着がついたかに見えたシード圏争いは、この区間で混沌に。
9位で9区に入った早稲田は河野隼人が区間16位、10位で入った東洋は今堀将司が区間17位とそれぞれ大崩れ。
早稲田は小差ながら9位を守ったものの、東洋は大東大にも抜かれ、12位にまで後退。
それを尻目に、復路好調の法政は山口航が区間5位をマークし、9位早稲田に2分37秒差をつけて8位をキープし、シード圏をこの時点でほぼ確定させた。
10区
当日のエントリー変更で、2年連続区間賞の糟谷悟を10区に入れた駒澤。
42秒差ならば、十分ここで逆転できると言う自信があっただろう。
実際、淡々と走る亜細亜の岡田直寛を相手に、序盤は一気に差を詰めて行く。
しかし、10秒辺りまで詰めながら、そこから先がなかなか詰まらない。
徐々にペースが上げて逃げにかかる岡田。
しかし、追いかける糟谷には日光の魔の手が迫ってくる。
徐々に岡田に引き離されると、8区の難波ほどではないにしろ、脱水状態に陥り、亜細亜を追うどころではなくなる。
ペースを守り続けた岡田は、区間7位できっちりと逃げ切り、誰もが予想しなかった亜細亜大学初優勝のゴールテープを切った。
ずっとポーカーフェースで走ってきた岡田の、ゴール直前の笑顔が印象的だった。
最後に粘りを見せたのは山梨学院。
4位でスタートした10区、スタート時は3位順天堂との差が1分10秒あった。
しかし、区間2位の走りを見せた小山祐太が、最後に日大、順天堂との集団の走りを制し、落ちてきた糟谷も抜いて2位でゴール。
「モグスだけではない」チームの強さを見せてくれた。
9区吉岡玲、10区武者由幸の4年生2人で追い上げた日大が、最終的に2年連続となる3位に食い込んだ。
往路終盤から復路中盤まで理想的なレース展開を見せた順天堂は、やはり8区難波の大ブレーキが誤算。
それでも、9、10区で粘って4位をキープ。
5連覇を目指した駒澤は、10区糟谷のブレーキで結局5位にまで順位を落とした。
糟谷は昨年の早稲田・高岡のように両手を合わせてチームメイトに謝りながらのゴールになった。
東海大は、序盤の出遅れと5区伊達のブレーキが響き6位。
最後は14秒差の僅差で復路を制し、長い法政の箱根の歴史の中で、ついに「優勝」の2文字を手に入れた。
圓井彰彦、原田誠という2枚を欠いた状態だったが、それでも復路を制したのは立派。
ただ、あまりにも往路が悪すぎた。
中央は、10区で加藤直人が区間14位となり、最終順位を8位まで下げてしまった。
高校時代から活躍した加藤だが、故障などもあり今回が「最初で最後の箱根」。
それが、こういう形になってしまったのが悔やまれる。
#テレビ中継では、せっかく経歴が紹介されそうなところで、切られてしまったし・・・・。
熾烈だったのはシード圏争い。
9位で早稲田の1年生三輪真之、10位で日体大のキャプテン熊本剛、12位で東洋のキャプテン渡辺史侑、13位で城西の3年生高岡寛典が10区スタートのタスキを受けとった。
さすがにこの争いは1年の三輪には荷が重かったのか、三輪はズルズルと交代していく(区間19位)。
東洋・渡辺、日体・熊本の両キャプテンが9、10位を並走し、東洋、日体のシード権がこれで確定したかと思われた。
しかし、後方から城西の高岡が追いついてきて3人で集団を形成する状態に。
3人でのシード権を賭けた激しい争いが始まる。
積極的に勝負に出た高岡は、3人の先頭に立ち続けるが、結果的に強風の中で風除けにされる形になってしまう。
したたかさを見せた2人の4年生は、ラスト1kmのスパートで高岡を引き離し、日体大が9位で、1秒差の10位で東洋大がゴールし、シード権を獲得。
城西は、東洋の10秒後にゴール。
シード権をすんでのところで逃してしまった高岡。
泣き崩れる高岡だが、実はその高岡が区間賞というのも、実に皮肉なものだ。
「戦国駅伝」の名に恥じない、激しいレースだった。
8区難波、10区糟谷と、それぞれ脱水症状によるブレーキで有力校が消えていったのが残念だが、こういうのが起こるのも駅伝の醍醐味だろう。
2区のモグス、5区の今井など、大砲がいることの強さも改めて認識させられた大会だった。
ただ、やはり亜細亜優勝と言う結果から考えると、「ブレーキの無さ」、「層の厚さ」が、駅伝にとって最も重要な要素なのだなと言うことを、 改めて痛感させられた大会でもあった。
実は、箱根駅伝をこれだけきっちり見たのは結構久しぶり。
でも、これだけ面白かった箱根駅伝も、近年無いんじゃないだろうか?
■駅伝■東京箱根間往復大学駅伝競走■2006箱根駅伝■箱根駅伝 ■2005-2006駅伝・マラソン
芦ノ湖〜大手町 往路5区間 108.0km復路5区間 109.9km 計10区間 217.9km
2006年箱根駅伝総括復路編。
往路編は下記のエントリで。
▼2006年箱根駅伝総括(往路編)
■2006箱根駅伝優勝校予想投票 結果発表
■箱根駅伝区間エントリー一覧表と展望
■第82回東京箱根間往復大学駅伝競走 区間エントリー発表(シード校編)
■第82回東京箱根間往復大学駅伝競走 区間エントリー発表(予選校+関東学連選抜編)
▼第82回東京箱根間往復大学駅伝競走(日本テレビ)
▼関東学生陸上競技連盟
6区
復路のスタートの6区。
2位駒澤に30秒差をつけてスタートした順天堂の長谷川清勝は、区間6位。
この区間、上位校の各選手の記録は今ひとつ伸びず、順天堂は後続との差を広げる。
山梨学院は梅本雅哉が区間3位で走り、駒澤を抜いて2位に浮上。
駒澤は藤井輝が長谷川と44秒差の区間9位と誤算で、順位を3位に落としてしまう。
この区間で区間賞を獲得したのは、なんと芦ノ湖繰上げ一斉スタートだった専修のキャプテン辰巳陽亮。
さらに2秒差の区間2位には、往路では15位に沈んだ法政の松垣省吾。
法政は、この松垣の走りでチームの順位を11位にまで上げた。
総合下位のチームが区間上位の順位を占めた6区。
これが波乱模様の復路を暗示していたのかもしれない。
復路で一気に巻き返しを計りたかった東海だが、6区に起用した石田和也は区間17位。
順位は8位のままだが、上位との差は絶望的なところまで開いてしまう。
ちなみに、東海は当日朝のエントリー変更で9区中井祥太のところに、一井裕介を入れていた。
東洋の末上哲平は区間4位で、チーム順位を5位にまで上げた。
亜細亜の北条泰弘は区間14位と出遅れ、トップとの差は4分3秒に。
この時点で亜細亜が勝つと考えた人は、一体どれだけいただろう。
■6区終了時の順位 1 順天堂大学 差 2 山梨学院大学 01:05 3 駒澤大学 01:14 4 中央大学 02:01 5 東洋大学 02:54 6 日本大学 03:14 7 亜細亜大学 04:03 8 東海大学 05:59 9 大東文化大学 06:24 10 早稲田大学 06:32 11 法政大学 07:08 12 日本体育大学 07:39 13 城西大学 08:01 14 神奈川大学 08:09 15 専修大学 09:33 16 國學院大學 09:46 17 明治大学 11:16 18 中央学院大学 12:06 関東学連選抜 19 国士舘大学 15:20
7区
順天堂が首位固めに入った7区。
順天堂の7区は1年生の小野裕幸だったが、この1年生が小気味良く2位以下との差を広げていく。
区間2位のタイムできっちりと走りぬき、8区につなぐ平塚中継所では1位順天堂と2位中央との差は、2分53秒差にまで大きく開いていた。
順天堂をとらえにかかりたい駒澤だが、この区間に起用された安西秀幸は区間17位とブレーキ。
追うどころか、山梨の親崎慎吾等に抜かれ、順位を4位に落としてしまう。
中央の森勇基が区間6位のタイムで2位に上がったが、順天堂との差は大きい。
亜細亜の綿引一貴は、小野と2秒差の区間3位で5位に浮上。
他のチームと違い、トップとの差を大きく広げられることはなかったが、依然優勝圏内まではやや遠い状況。
東海大の宮本和也は、中央と同タイムの区間6位。
しかし、その後ろにいた早稲田の原英嗣が区間4位で走ったため、順位は1つ後退して9位。
復路で4人のエントリー変更を行い逆転にかける日大だが、秀島隼人が区間14位に沈み、順位を7位に落としてしまい追撃体制に入れない。
この区間の区間賞は、法政の柳沼晃太。
快走の小野を6秒上回るタイムで、法政の総合順位をシード圏内の10位にまで引き上げた。
同時に、法政はこの柳沼の区間賞で復路優勝争いでもトップに立った。
■7区終了時の順位 1 順天堂大学 差 2 中央大学 02:53 3 山梨学院大学 02:58 4 駒澤大学 03:37 5 亜細亜大学 04:05 6 東洋大学 04:34 7 日本大学 04:57 8 早稲田大学 06:48 9 東海大学 06:51 10 法政大学 07:02 11 大東文化大学 07:14 12 日本体育大学 09:18 13 城西大学 09:37 14 神奈川大学 10:54 15 國學院大學 11:14 16 専修大学 11:49 17 明治大学 12:47 関東学連選抜 18 中央学院大学 14:30 19 国士舘大学 18:17
8区
首位固めを進める順天堂は、8区にキャプテン難波祐樹を起用。
序盤は快調に飛ばした難波。
8区13.2km地点の藤沢のチェックポイントでは、2位駒澤の堺晃一との差を3分25秒差にまで広げる。
順天堂は順調に差を広げており、このまま独走態勢を築くかに思われる流れだった。
ちなみに、この藤沢のチェックポイントの時点では、駒澤・堺と中央・山本亮、山梨・前岡優が並走していた。
この後15km以降、難波の失速が始まるのだが、それと同時にこの中央山本、山梨前岡の2人も、難波ほどではないにしろ失速している。
難波に異常が起こったのは15km過ぎ。
足の動きがおかしくなったと思ったら、だんだんと足元がおぼつかなくなり、フラフラと車道付近を走り出すようなことが起こる。
足に痙攣を起こした末、パニック状態となり、強くなってきた日差しの下、脱水症状を誘発してしまったようだ。
運営管理車から仲村監督が降り、水を手渡し、やや復活したようにも見えたが、完全にペースは落ちたまま。
その後も完全復活する兆しは無いまま、ペースを落としながらも何とか20kmを越えるが、後続は一気に詰め寄ってくる。
ついに残り1km、ふとももの立派な堺が難波をとらえてトップに。
さらに、中央、山梨の失速でいつの間にか3位に上がってきていた亜細亜も順天堂を交わしていく。
当然、中央や山梨が先に来ると思っていただけに、ここで亜細亜が2番手で順天堂を抜いていったのは、純粋にビックリだった。
中継所を目前にした難波は、完全に歩いたような状況になる。
山梨にも抜かれながら、最後は競歩のような足取りでなんとか中継所にたどり着き、順天堂はどうにか9区へとタスキをつないだ。
順天堂・難波(区間20位)、中央・山本(区間15位)、山梨・前岡(区間14位)と、上位チームの選手が軒並み崩れる中、この区間も総合下位チームが区間上位を占めた。
駒澤の堺が区間2位に入ったものの、区間賞はそれを29秒も上回った中央学院の杉本芳規。
中央学院は、1区で木原が中央学院初の区間賞を獲得したばかりだったが、一気に1大会で2つの区間賞獲得となった。
さらに、國學院の南智浩が区間3位、城西の五十嵐真悟は区間4位でチームをシード圏までもう少しの11位にまで引き上げた。
復路トップを走る法政は、この区間も後藤裕介が区間5位にまとめ、復路2位の亜細亜との差を2分14秒に広げた。
その亜細亜は、難波騒動で目立たないうちに、いつの間にか益田稔が区間6位の走りで2番手まで順位を上げていた。
シード権争いは10位東洋と11位城西の差が1分29秒。
この争いは、早くも決着がついたかと思われた。
■8区終了時の順位 1 駒澤大学 差 2 亜細亜大学 01:12 3 山梨学院大学 01:29 4 順天堂大学 01:39 5 中央大学 01:50 6 日本大学 02:22 7 東海大学 04:02 8 法政大学 04:03 9 早稲田大学 04:33 10 東洋大学 04:56 11 城西大学 06:25 12 大東文化大学 06:42 13 日本体育大学 07:13 14 國學院大學 07:39 15 神奈川大学 08:39 16 専修大学 09:28 17 中央学院大学 10:24 関東学連選抜 18 明治大学 13:34 19 国士舘大学 18:07
9区
順天堂・難波のトラブルで、「漁夫の利」の形で首位を手に入れた駒澤。
「5連覇をするにも、運が必要なんだなぁ」と自分は既に駒澤5連覇を確信していた。
この区間、素晴らしい入りを見せたのは順天堂の長門俊介。
8区での難波キャプテンの失敗を取り戻すべく、すぐに山梨・向井良人に追いつくと、さらに前を行く亜細亜の山下拓郎にも追いつく。
しかし、山下は長門に抜かれるどころか、並走していた長門を引き離すと、トップの駒澤・平野護に追いつく。
終盤、一気に平野を突き放した山下。
山下は区間2位に37秒もの大差をつける区間賞。
2位駒澤に42秒差をつけて、なんと亜細亜がトップで最終10区につなぐ。
駒澤は平野が区間10位と誤算。
なんとか2位でタスキをつないだものの、苦しい展開になった。
順天堂は長門が区間3位で、駒澤と28秒差、亜細亜とも1分10秒差で、優勝圏内に踏みとどまった。
この区間2位は東海の一井裕介。
復路に回ったエースは、チームを6位に押し上げるが、遅きに失した感は否めない。
日体大の岩崎喬也は区間4位で、苦しむチームをシード圏内の10位に引き上げてきた。
8区である程度の決着がついたかに見えたシード圏争いは、この区間で混沌に。
9位で9区に入った早稲田は河野隼人が区間16位、10位で入った東洋は今堀将司が区間17位とそれぞれ大崩れ。
早稲田は小差ながら9位を守ったものの、東洋は大東大にも抜かれ、12位にまで後退。
それを尻目に、復路好調の法政は山口航が区間5位をマークし、9位早稲田に2分37秒差をつけて8位をキープし、シード圏をこの時点でほぼ確定させた。
■9区終了時の順位 1 亜細亜大学 差 2 駒澤大学 00:42 3 順天堂大学 01:10 4 山梨学院大学 02:20 5 日本大学 02:28 6 東海大学 03:27 7 中央大学 03:28 8 法政大学 04:05 9 早稲田大学 06:42 10 日本体育大学 06:52 11 大東文化大学 07:12 12 東洋大学 07:12 13 城西大学 07:32 14 國學院大學 08:19 15 神奈川大学 09:53 16 専修大学 10:20 17 中央学院大学 10:27 18 明治大学 15:50 関東学連選抜 19 国士舘大学 21:49
10区
当日のエントリー変更で、2年連続区間賞の糟谷悟を10区に入れた駒澤。
42秒差ならば、十分ここで逆転できると言う自信があっただろう。
実際、淡々と走る亜細亜の岡田直寛を相手に、序盤は一気に差を詰めて行く。
しかし、10秒辺りまで詰めながら、そこから先がなかなか詰まらない。
徐々にペースが上げて逃げにかかる岡田。
しかし、追いかける糟谷には日光の魔の手が迫ってくる。
徐々に岡田に引き離されると、8区の難波ほどではないにしろ、脱水状態に陥り、亜細亜を追うどころではなくなる。
ペースを守り続けた岡田は、区間7位できっちりと逃げ切り、誰もが予想しなかった亜細亜大学初優勝のゴールテープを切った。
ずっとポーカーフェースで走ってきた岡田の、ゴール直前の笑顔が印象的だった。
最後に粘りを見せたのは山梨学院。
4位でスタートした10区、スタート時は3位順天堂との差が1分10秒あった。
しかし、区間2位の走りを見せた小山祐太が、最後に日大、順天堂との集団の走りを制し、落ちてきた糟谷も抜いて2位でゴール。
「モグスだけではない」チームの強さを見せてくれた。
9区吉岡玲、10区武者由幸の4年生2人で追い上げた日大が、最終的に2年連続となる3位に食い込んだ。
往路終盤から復路中盤まで理想的なレース展開を見せた順天堂は、やはり8区難波の大ブレーキが誤算。
それでも、9、10区で粘って4位をキープ。
5連覇を目指した駒澤は、10区糟谷のブレーキで結局5位にまで順位を落とした。
糟谷は昨年の早稲田・高岡のように両手を合わせてチームメイトに謝りながらのゴールになった。
東海大は、序盤の出遅れと5区伊達のブレーキが響き6位。
最後は14秒差の僅差で復路を制し、長い法政の箱根の歴史の中で、ついに「優勝」の2文字を手に入れた。
圓井彰彦、原田誠という2枚を欠いた状態だったが、それでも復路を制したのは立派。
ただ、あまりにも往路が悪すぎた。
中央は、10区で加藤直人が区間14位となり、最終順位を8位まで下げてしまった。
高校時代から活躍した加藤だが、故障などもあり今回が「最初で最後の箱根」。
それが、こういう形になってしまったのが悔やまれる。
#テレビ中継では、せっかく経歴が紹介されそうなところで、切られてしまったし・・・・。
熾烈だったのはシード圏争い。
9位で早稲田の1年生三輪真之、10位で日体大のキャプテン熊本剛、12位で東洋のキャプテン渡辺史侑、13位で城西の3年生高岡寛典が10区スタートのタスキを受けとった。
さすがにこの争いは1年の三輪には荷が重かったのか、三輪はズルズルと交代していく(区間19位)。
東洋・渡辺、日体・熊本の両キャプテンが9、10位を並走し、東洋、日体のシード権がこれで確定したかと思われた。
しかし、後方から城西の高岡が追いついてきて3人で集団を形成する状態に。
3人でのシード権を賭けた激しい争いが始まる。
積極的に勝負に出た高岡は、3人の先頭に立ち続けるが、結果的に強風の中で風除けにされる形になってしまう。
したたかさを見せた2人の4年生は、ラスト1kmのスパートで高岡を引き離し、日体大が9位で、1秒差の10位で東洋大がゴールし、シード権を獲得。
城西は、東洋の10秒後にゴール。
シード権をすんでのところで逃してしまった高岡。
泣き崩れる高岡だが、実はその高岡が区間賞というのも、実に皮肉なものだ。
「戦国駅伝」の名に恥じない、激しいレースだった。
8区難波、10区糟谷と、それぞれ脱水症状によるブレーキで有力校が消えていったのが残念だが、こういうのが起こるのも駅伝の醍醐味だろう。
2区のモグス、5区の今井など、大砲がいることの強さも改めて認識させられた大会だった。
ただ、やはり亜細亜優勝と言う結果から考えると、「ブレーキの無さ」、「層の厚さ」が、駅伝にとって最も重要な要素なのだなと言うことを、 改めて痛感させられた大会でもあった。
実は、箱根駅伝をこれだけきっちり見たのは結構久しぶり。
でも、これだけ面白かった箱根駅伝も、近年無いんじゃないだろうか?
■総合成績 順位 学校名 総合タイム 往路タイム 復路タイム 1 亜細亜大学 11:09:26 5:36:17( 6) 5:33:09( 2) 2 山梨学院大学 11:11:06 5:34:50( 4) 5:36:16( 6) 3 日本大学 11:11:53 5:35:27( 5) 5:36:26( 7) -- ------------ -------- ------- -- ------- -- 4 順天堂大学 11:12:07 5:33:26( 1) 5:38:41(10) 5 駒澤大学 11:12:42 5:33:56( 2) 5:38:46(11) 6 東海大学 11:12:45 5:37:46( 8) 5:34:59( 4) 7 法政大学 11:14:17 5:41:22(15) 5:32:55( 1) 8 中央大学 11:15:02 5:34:45( 3) 5:40:17(14) 9 日本体育大学 11:15:59 5:41:13(14) 5:34:46( 3) 10 東洋大学 11:16:00 5:36:37( 7) 5:39:23(13) -- ------------ -------- ------- -- ------- -- 11 城西大学 11:16:10 5:40:17(13) 5:35:53( 5) 12 大東文化大学 11:17:52 5:39:02(11) 5:38:50(12) 13 早稲田大学 11:19:10 5:38:38( 9) 5:40:32(15) 14 國學院大学 11:21:03 5:39:31(12) 5:41:32(16) 15 専修大学 11:21:40 5:43:49(17) 5:37:51( 9) 16 神奈川大学 11:21:59 5:38:58(10) 5:43:01(17) 17 中央学院大学 11:22:22 5:44:34(18) 5:37:48( 8) 18 明治大学 11:27:38 5:42:49(16) 5:44:49(19) OP 関東学連選抜 19 国士舘大学 11:33:02 5:48:28(19) 5:44:34(18)
■区間記録 区間 距離 選手 (大学) タイム 1 21.4km 木原真佐人 (中央学院大学1年)1:03:42 2 23.2km メクボ・J・モグス(山梨学院大学1年)1:07:29 3 21.5km 佐藤悠基 (東海大学 1年)1:02:12 区間新 4 18.5km 村上康則 (順天堂大学 4年) 55:20 5 23.4km 今井正人 (順天堂大学 3年)1:18:30 6 20.8km 辰巳陽亮 (専修大学 4年) 59:07 7 21.3km 柳沼晃太 (法政大学 2年)1:04:02 8 21.5km 杉本芳規 (中央学院大学4年)1:04:08 9 23.2km 山下拓郎 (亜細亜大学 3年)1:09:30 10 23.1km 高岡寛典 (城西大学 3年)1:11:31
■駅伝■東京箱根間往復大学駅伝競走■2006箱根駅伝■箱根駅伝 ■2005-2006駅伝・マラソン
Comment(0)| Track back(0) | 2006-01-04 02:09:12 | Clip!!
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