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和敬静寂
スポーツ観戦日記。中日、グランパス、バスケットボール、マラソン、ジャンプあたりを中心に。
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アテネ五輪総括 銅メダル編 [ アテネ五輪 ]
銀メダル編を書いてから、2日も間が空いてしまった。
個人的にも少々テンションが落ち気味、周囲の人と話していても、アテネ五輪の話題は既に過去のものになってきているように感じる。
それでも体操男子の金メダルの話題は良く出てくるように感じる。
やはり、あの金メダルが世間に与えたインパクトは大きかったと思う。
さて、今日はそんな体操でも2つのメダルを獲得した銅メダル編。

今回日本が獲得した銅メダル12個の内訳は以下の通り。
競技 種目 選手名
体操 男子種目別 あん馬 鹿島丈博
  男子種目別 鉄棒 米田功
競泳 男子100m背泳ぎ 森田智巳
  男子400mメドレーリレー 日本(森田智巳、北島康介、山本貴司、奥村幸大)
  女子200mバタフライ 中西悠子
  女子200m背泳ぎ 中村礼子
レスリング 男子フリースタイル55kg級 田南部力
  男子フリースタイル60kg級 井上謙二
  女子フリースタイル72kg級 浜口京子
セーリング 男子470級 関一人・轟賢二郎組
野球   日本
ソフトボール   日本

銅メダルはぎりぎりのメダル。
ぎりぎりで獲得して大喜びの場合もあるし、何とかメダルに届いて最低限の結果を残して一安心という場合もある。
銅メダルにとらえ方は、銀メダル以上に幅があるだろう。
銅メダルを取っても素直に喜べないのが、野球とソフトボールだと思う。
ただ、この2競技は団体球技編に譲るので、今回はそれ以外の10個のメダルについて見ていきたいと思う。

セーリング男子470級の関・轟組は笑顔あふれる銅メダル獲得だった。
全体的に微風という、アテネの風のコンディションも二人を後押しした。
最終的には第1レースのベスト3がその順位通りメダルを獲得したこの種目。
男子470級は8日間の間に11レースを戦い、各レースで順位に応じて与えられるポイントの合計で競う。
8日間のうちでレースが無いのは1日のみ。

第2レース以降は、最終的に金メダルを獲得するアメリカと銀メダルのイギリスが、マッチレースでの金メダル争いを繰り広げる。
日本は第2レース7位、第3レース21位、第4レース18位で後退。
総合順位は一時10位まで落ちた。
しかし、第7レースで今大会唯一の1位をとると、続く8レースでも9位に踏ん張り、メダル圏内の3位まで順位を上げてくる。
メダル争いのライバルとなったのがスウェーデンチーム。
5レースで1位を取りながら、8レースまでは二桁順位に低迷していたスウェーデンチームだが、8レースで4位、9レースで2位、10レースで3位と立て続けに高順位を取り、最終11レースを前に日本と得点が並び、上位成績の多いスウェーデンが3位に上がってしまった。
勝負は最終11レース。
第1マークを2位出回る好スタートを切った日本チームだが、その後は10位台でスウェーデンチームを抑える展開。
#改めて録画しておいた中継を見たが、展開はよくわからない。
#国際映像がフルでカバーしていないので、実況、解説も良くわかっていないようだったし。
結局最終レースを11位で終えた日本が、15位に終わったスウェーデンを逆転して銅メダル。
高校時代ライバルだった同級生コンビが、セーリング界に新しい歴史を作った。

ちなみに優勝したアメリカと2位のイギリスは最終レースブービーと最下位。
これは、既に2チーム以外に銀メダル以上の可能性がなかったため、金メダルをかけたマッチレースが全然関係ないところで行われていたから。
こういうところもセーリング競技の面白さかも。

体操は、ともに惜しかった銅。
鹿島、米田とも金メダルを十分狙える位置にいただけに残念な面もある。
種目別について詳しくはこちらのエントリに書いた。
鹿島は途中で足をわずかに擦ってしまうミスがあり、ウルジカ、騰海浜に大きな差をつけられてしまった。
特にアナハイムで鹿島と金を分けた騰海浜はほぼ完璧な演技だった。
米田は着地がわずかに動いて9.787.
個人的に銀のポールハムの得点は、ネモフ騒動の直後で審判団が高めに点数を出したように感じているので、うまくいけば銀もあったんじゃ無いかと思っている。

競泳の銅メダルは、どれも健闘の銅だと思う。
森田はあの鈴木大地以来となる100m背泳ぎのメダルを獲得。
予選では世界選手権覇者アーロン・ピアソル、世界記録保持者クライツェルバーグと同じ組になりながら、その二人に競り勝ち6組1位で通過。
決勝でも50mのターンでは6位タイだったものの、そこから猛烈な追い上げ。
ピアソルには抜け出され、ともに追い上げたオーストリアM.ローガンには0.01秒及ばなかったものの、クライツェルバーグを0.02秒上回り銅メダルを獲得。
その森田がさらに活躍したのが、競泳の最後を締めくくる男子400mメドレーリレー。
森田は54.25の日本新記録をたたき出し、2位で第2泳者の北島康介へ。
北島はライバルのB.ハンセンより0.02秒速いラップで泳ぎ、2位をキープしたまま山本貴司へ。
200mバタフライ銀メダリストの山本だが、100mでは準決勝で敗退し「100mはスペシャリストばかりだ」とのコメントを残していた。
しかし、そんな100mの距離でも山本が意地を見せ、2位のままアンカーの奥村へ。
さすがに自由形はまだ世界と差がある。
日本記録保持者の奥村だが、ドイツに抜かれ3位に落ちてしまう。
それでもロシアのポポフの追撃を何とかしのぎきり、3分35秒22の日本新記録で銅メダルのゴール。
昨年の世界選手権に続き、オーストラリアの予選落ちという幸運はあったものの、またも銅メダルを獲得。
今の日本の強さは本物になってきたことを示した。

女子の中西と中村はともに涙の銅メダルとなった。
女子200mバタフライは世界記録保持者のポーランドのO.イエドルジェイチャクと、オーストラリアのP.トーマスが抜け出た存在。
準決勝1組で1位、2位となったアメリカのサンデノと中西の銅メダル争いとなった。
前の二人には2秒近く離されたものの、最後はサンデノの追撃をかわして中西が銅メダル。
同日の柴田亜衣の金メダル獲得で隠れがちだったが、中村礼子の銅メダルも素晴らしかった。
レースは逃げるジンバブエのコベントリーとドイツのブッシュルテを中村が追う展開。
金メダル最右翼と思われたコマロワは後方待機策。
残り50mから一気の追撃を開始した中村、失速したブッシュルテをとらえるが、コマロワも上がってくる。
さらに前を行くコベントリーの泳ぎはなかなか衰えない。
結局コベントリーが逃げ切り金、コマロワが銀、中村は0.16秒差の銅メダルだった。
100mでは惜しくも4位だった中村礼子。
ようやく手に入れた五輪のメダルに、感慨もひとしおといった感じだった。

今回の競泳陣は本当に強かった。
どうにもアトランタの印象が強すぎて、競泳は期待されながらも結局メダルが取れない競技というイメージがあった。
今回は有言実行のエース北島康介、キャプテン山本貴司を中心にチームとして強い集団になったと感じた。
結局金3、銀1、銅4、入賞はリレーを含めると20(メダルも含む)に及んだ。
これで田中雅美が200m平泳ぎで銅メダルを取れていれば(3位A.ポレスカと0.05秒差)、完璧に近い結果だったのではないか?
#山田沙知子のことはこの際おいておこう。

レスリングでは女子72kg級で浜口京子が銅メダル。
女子レスリングの中で一番知名度のある選手であったが、結果は一番低いものに終わってしまった。
いきなり大会初戦で事実上の決勝戦とも言えるモンゴメリ戦。
これはうまくこなしたものの、準決勝で落とし穴が待っていた。
王旭との試合は終盤もつれた末、何がなんだかわからないまま試合終了。
電光掲示板のミスもあり、状況が掴みきれなかった浜口は4-6で敗れた。
いつもレスリングを見ていると思うのだが、あの得点確定までの時間はどうにかならないものか?
3位決定戦では、序盤に攻めて試合の主導権を握るとそのまま逃げ切った。

グレコローマンで一つもメダルを取れなかった日本男子レスリング陣だが、得意のフリースタイルで意地の銅二つ。
55kg級の田南部は予選リーグ初戦でシドニー金メダルのアブドゥラエフに判定勝ち、そのまま3連勝で予選を通過。
しかし、準決勝ではアメリカのS.アバスに0-3と敗れ3位決定戦へ。
3位決定戦は地元ギリシャのカルダノフとの対戦となったが、ここでは7-0と圧倒。
圧勝で今大会男子レスリング勢初のメダルを手に入れた。
田南部が銅メダルを取った日に予選リーグを戦った井上謙二はひやひや物の予選通過だった。
いきなり初戦でザハルチノフに敗戦。
大混戦となったリーグ事情も幸いして、残り2戦を連勝することで何とか準決勝に進出した。
しかし、準決勝は途中までリードしながら敗退。
3位決定戦もフェドルイシンとの大接戦になったが、第2ピリオド最後に追いつくと、ゴールデンスコアの延長の末勝利。
ソウル以来となる複数のメダルを男子レスリングにもたらした。

お家芸といわれ続けたレスリングも低迷。
今大会も果たして誰がメダルを取れるか、かなり微妙な情勢だった。
それでも最後は選手が意地を見せて、メダルを2つ獲得。
選手の喜びも凄かったが、富山監督、和田コーチのものすごい喜びようが、今回の日本チームの意気込みを示していたといえるのかもしれない。

次は柔道編を予定しております。

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