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和敬静寂
スポーツ観戦日記。中日、グランパス、バスケットボール、マラソン、ジャンプあたりを中心に。
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アテネ五輪総括 金メダル編 [ アテネ五輪 ]
ついにアテネ五輪が29日に幕を閉じた。
ビデオにはとってあるのだが、実は閉会式はまだ見ていない。
なぜなら自分の中のアテネ五輪はまだ終わっていないからだ。
などというのは冗談で、ただ時間がないから見ていないだけなのだが、どちらにしろもうちょっとアテネ五輪をゆっくり振り返ってから閉会式を見て、自分の中のアテネ五輪を終えたいなという気持ちはある。

今回の日本勢は本当にたくさんのメダルを取った。
金メダルは実に16個。
皆さんはそのうち何個のメダルを言えますか?
あっ、今柔道は8個とか言ってまとめたでしょ。
ダメですよ、ちゃんと各選手の階級とフルネームまで言ってください。
女子レスリングについても同様です。
というのも冗談で、逆に全部すらすらと言えてしまったら、「スポーツマニア」、「五輪オタク」などという今ひとつ嬉しくない称号を周りから授けられてしまう可能性があるので、適度に覚えているくらいでちょうど良いのかもしれません。
#自分は「スポーツオタク」という言葉を投げかけられてしまったりしたわけですが・・・。
今回の金メダルの多さが異例のことだというのは、衆目の一致することのようで
日本列島は体操ニッポンの復活に感動し、野口の快走に驚いた。 日刊スポーツ新聞社は公式サイト「ニッカンスポーツ・コム」を通じ、8月31日午後3時までアテネ五輪を振り返る読者アンケートを実施。 6216人から回答を得た。64年東京大会に並ぶ16個の金メダルを獲得した日本勢の活躍については、94・6%が「予想以上」と高く評価した。
 「最も感動した金メダルは」には、体操団体総合で28年ぶりに優勝した日本男子を挙げる読者が最も多く、37・2%だった。 女子マラソンで過酷なコースを克服した野口みずき(26=グローバリー)が、17・7%で2位。競泳女子800メートル自由形の柴田亜衣(22=鹿屋体大)、女子柔道と続いた。
 それでも、今大会のメダルラッシュはできすぎと見ているようだ。08年北京大会の金メダル数予想は「11〜15個」が37・1%で1位、やや減って「6〜10個」の予想が36%で続いた。
意外に冷静な分析が多いようです。
残りの5.6%は女子バレーボールで金メダルとか馬鹿みたいに楽観的なことを言っていた人々でしょうか?

今日から何回かに分けて、獲得メダルごとにアテネ五輪を振り返って見たいと思う。
初回の今回は当然金メダル。
今回日本が獲得した金メダル16個の内訳は以下の通り。
競技 種目 選手名 ビックリ度
柔道 男子60kg級 野村忠宏 25%
  男子66kg級 内柴正人 75%
  男子100kg超級 鈴木桂治 50%
  女子48kg級 谷亮子 20%
  女子63kg級 谷本歩美 60%
  女子70kg級 上野雅恵 40%
  女子78kg級 阿武教子 50%
  女子78kg超級 塚田真希 75%
競泳 男子100m平泳ぎ 北島康介 60%
  男子200m平泳ぎ 北島康介 50%
  女子800m自由形 柴田亜衣 95%
体操 男子団体 日本
(塚原直也、
米田功、
鹿島丈博、
冨田洋之、
水鳥寿思、
中野大輔)
85%
陸上 女子マラソン 野口みずき 45%
  男子ハンマー投げ 室伏広治 35%
レスリング 女子フリースタイル55kg級 吉田沙保里 5%
  女子フリースタイル63kg級 伊調馨 25%
ビックリ度は金メダル獲得に対して、個人的に抱いたビックリ感を表わした非常に主観的な数字です。
大会前にメダル予想をしていたわけでもないし、かなり後付くさい数字ではありますが・・・。

こうやって並べてみると16個は本当に多い。
前回のシドニー五輪は5個のみだったのだから、余計にそう感じるのかもしれない。
その5個の内4個が柔道(谷亮子、野村忠宏、瀧本誠、井上康生)。
残り1個はマラソンでの高橋尚子なわけで、金メダルを取った競技はわずか2つに過ぎない。
今回はこれに競泳、レスリング、体操、陸上のフィールド種目も加わったわけで、より多くの競技・種目で楽しめた五輪に感じた。

ビックリ度も高かったし、感動度も高かったのが男子体操団体。
#日刊スポーツの一般投票と同じです。
基本的に採点競技はあまり得意ではない自分だが、体操は別格。
男子は特に芸術要素の採点がほとんどないこともあり、多少の怪しい採点はあるもののある程度公平な競技としてみることが出来る。
さらに、自分はあまり体操に詳しいわけではない。
演技を見ていても、ぱっと技の名前が出てくることはまれである。(コバチやらコールマンやらベーレやらモリスエなどの離れ技ぐらいなら何とかという程度)
それでも体操には強い魅力を感じる。なぜかと聞かれるとなかなか難しい。
昨年の日本選手権を見に行って、よりその魅力にはまった気がする。

今回の日本がすごかったところは、ミスらしいミスがほとんどなかったところ。
あえて挙げるならば、ゆかで中野がラインオーバー、塚原がシリーズ加点を逃し、平行棒で塚原が着地を2歩動いたということぐらい。
元々苦手なゆかを除けば、最低点は跳馬の米田の9.550。
跳馬も日本の苦手種目のことを考えれば、よく踏ん張ったというべき。
2位アメリカもミスが少なかったが、最後の鉄棒でのエースP.ハムのミス、つり輪が得意なガッツンのつり輪でのミスが響いた。
3位ルーマニアも第4種目跳馬まではまさに完璧。
第5種目平行棒でのドラグレスクの失敗、そして何よりも鉄棒でのセラリウの落下が大きかった。

もうこのblogでも何回も書いたが、最後の鉄棒を完璧に演技しきった米田、鹿島、冨田の演技には本当に鳥肌が立った。
第1種目ゆかからずっと見ていたが、集中力を切らさずに3時間戦い続けるその迫力に本当に圧倒された。

NHK刈屋富士雄アナの
「伸身の新月面の描く放物線は、栄光への架橋だー」
が名実況として取り上げられる昨今ですが、実はこの実況生で聞いてないんですよね。
ハイビジョン見てたもんで秋山浩志アナ(多分)の実況だったわけで。
ただ、この秋山アナの実況も個人的には非常に好感が持てた。
刈屋アナほどの名フレーズ(と呼ばれるもの)は無かったものの、淡々とかつ的確に状況を伝え続けるその実況は、同じく冷静な解説の人(誰か忘れた)とあいまって、見ているものを競技に引き込んでくれた。
実は金メダルが確定した直後、一度総合テレビにチャンネルを変えた。
そこで「泣いてください、小西さん」や「アテネの地で再び日本体操の陽が上る」というようなせりふは生で聞いたが、ちょっとくさくて嫌だなと思い、チャンネルを変えてしまった記憶がある。

ただでさえ感動した今回の男子体操の金メダルだが、個人的にはハイビジョンの中継がより大きくその感動を引き出してくれたと思う。

2番目に感動したのは、これまた日刊スポーツ投票と同じく女子マラソンだ。
#この金メダルが嬉しいのには、低いレベルでの自分の自己満足の話もある。
#元々自分が野口の優勝を直感的ながら予想していたし、
#市橋有里以降疑問視されていた世界陸上枠での五輪代表選考にも積極的に賛成していた。
#自分の考えが当たったという事で、ただ単に喜んでいたという面もある。

上の4行は置いておいて、野口みずきの積極的な金メダルを取りにいく姿勢には、純粋に感動した。
昨年のパリの世界選手権では、C.ヌデレバにあっさり置いていかれて、銀メダルだった野口。
その時自分は、ヌデレバに勝って金メダルを取ることを考えず、五輪代表権取りに終始した野口のレース振りを批判した。
しかし、今考えれば昨年の世界選手権銀メダルは、このアテネでの金メダルに向けての単なるステップレースに過ぎなかったのだ。
今回も出場していれば金メダルの大本命といわれた高橋尚子は、東京国際女子マラソンの失敗で五輪のスタートラインにすら立てず、野口との世界選手権での五輪権利取りに敗れた(銅メダル)千葉真子もまた、大阪国際女子マラソンで坂本直子に敗れ、補欠に回り五輪翌週の北海道マラソンを走るという運命をたどった。
五輪のスタートラインに立てなければ、金メダルを獲得する確率は絶対に0なのだ。
まず、スタートラインに立つ権利をなにふり構わず勝ち取った野口の選択は完全に正解だった。
そして五輪本番は、「勝つため」のギャンブルともいえる25km過ぎで早めにスパートする作戦を周到に用意し、そしてそれを見事やり遂げてしまった。
もちろん、厳しい練習に裏打ちされての作戦だろうが、「五輪での金メダル」にこだわった野口みずきと藤田コーチの「勝負師」っぷりに感動した。

競泳の3つの金メダルにもビックリした。
中でも女子800m自由形柴田亜衣には本当にただただ脱帽。
正直、超強力選手が存在しない女子長距離界で、急成長で今季世界ランク4位の柴田がメダルに絡むことはもしかしたらあるかもなとは思っていた。
ただ、もし万が一金メダルを取るとしたら山田沙知子で、柴田は銅までだろうと考えていた。
今季世界ランク1位の記録を持っていた山田沙知子は柴田と同じ82年生まれの同学年である。
生まれ月だけを見れば5ヶ月柴田のほうが年上だ。
それでも、金メダル獲得直後のインタビューで「先輩の山田さんに・・・」などとインタビュアーに言われてしまっていたように、両者の格の違いは明らかだった。
しかし、そんな柴田が五輪本番で3秒も自己記録を縮めての金メダル。
果敢に先行する隣4コースのマノドゥを落ち着いて追走(追泳?)し、終盤の200mからじわじわと追い上げて最後のターンの前に交わし、抜け出すというレース運びも冷静で、ほぼ完璧なものだった。
実況のアナウンサーも最後は「なんとなんと」、「これは驚いた」という言葉しかでてこないほどの、非常にサプライズの大きな金メダルだった。
#「あわてず あせらず あきらめず」は今年の個人的流行語大賞候補NO.1.

北島康介の有言実行ぶりには、昨年の世界選手権に続けて驚かされた。
正直なところ、今回の北島は金メダルが取れたとしても得意の200mの方だけだろうと思っていた。
それが100mでハンセンに競り勝ち、200mでは余裕の勝利。
この人のピーキング能力の高さ、集中力の高さは素晴らしいものがあると思う。
#「チョー気持ちいい」は「本当の」流行語大賞候補かもね。
男子競泳の金メダルはソウル五輪100m背泳ぎの鈴木大地以来。
鈴木大地の金メダルが、自分が生まれて初めてテレビで見た日本選手の金メダルだと思う。
あの頃は、まだ小さくて何がどうすごいのか良くわからなかった。
16年ぶりの金メダル、二冠を達成した北島は本当にすごいと思う。
#言葉にすると非常に陳腐になってしまうな・・・。

金メダルビックリ度が一番低かったのが女子レスリング55kg級の吉田沙保里だ。
実は五輪までまともに吉田の試合を見たことはなかった。
自分を含めほとんどの人がそういう状況だったと思う。
それでも、報道では「女子レスリングは全階級金メダルも夢ではない」、「国際大会無敗の吉田はほぼ100%金メダルだ」などと書かれてしまう。
#実際自分もそんな期待をしてしまっていたわけだが
そんな強烈なプレッシャーがかかる中、さらには直前の48kg級では女子レスリング金メダリスト第1号になると思われた伊調千春が負け、吉田にかかるプレッシャーはより大きくなっていただろう。
しかし、そんな状況もものともしない圧倒的な試合運びで快勝。
勝利を決めた後は監督を肩車して、さらにはバック宙まで決める。
この人の底知れぬ強さを感じた。
スロースターターの伊調馨の決勝にはひやひやさせられた。
全階級制覇はならず2階級の金メダルに終わったが、十分に日本女子レスリングの強さを見せてくれた。

金メダル16個のうち過半数を占める柔道に関しては、銀、銅メダルもあわせて(銅メダルは0だが)、また別エントリでまとめる予定。
もしくは、柔道に関しては本当に素人なので、まとめないかも。
時間に余裕があれば、詳しく振り返ってみたいところではある。

結局は一度書いたものの焼き直しのまとめのような感じになってしまった気がする。
また書きたいことがあれば、ちょくちょく書き足していくかもしれない。
明日は銀メダル編の予定。
そのあとは銅メダル編、柔道編、メダル無し(期待裏切っちゃった)編、団体球技編といったところを予定しております。

アテネ五輪各競技の予習・復習
アテネ五輪TV観戦計画
アテネ五輪公式HP

アテネ五輪

Comment(0)| Track back(0) | 2004-09-02 00:04:20 | Clip!!

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